WEBサイトを公開したら次にチェックすること
- Published: 2017-06-24
- Updated: 2025-12-14
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WEBサイトを公開した直後は、「ちゃんと表示されているか」「お問い合わせは届いているか」といった“動作の確認”がなによりも大事です。
一方で、ここでの確認をあいまいなまま進めてしまうと、数ヶ月後に「問い合わせが来ているはずなのに届いていなかった」「そもそも正しく計測できていなかった」といった、少し残念なトラブルにもつながりがちです。
この記事では、サイト公開からおおよそ1ヶ月くらいのあいだに確認しておきたいポイントを、なるべく現場目線で整理しました。
なぜ「公開直後のチェック」が大事なのか
サイトの制作・リニューアルに力を注いだあとほど、「公開できてひと安心」とそのまま走り出したくなります。
ただ、公開直後の数日〜1ヶ月は、「想定どおりに動いているか」「正しく計測できているか」を整えるための期間と考えたほうが、安全です。
あとから不具合や計測漏れに気づくと、機会損失だけでなく、社内の信頼にも影響が出ます。ここで一度落ち着いてチェックしておけば、その後の「6ヶ月レビュー」「1年レビュー」の精度も上がります。
1. 基本の動作チェック:表示・リンク・フォーム
まずは、もっともベーシックな動作確認からです。地味ですが、ここを丁寧にやっておくと、後のトラブルがぐっと減ります。
- 主要ページ(TOP、サービス、料金、問い合わせ、採用など)にレイアウト崩れがないか
- グローバルナビゲーションやフッターのリンクが正しく機能しているか
- お問い合わせフォームや資料請求フォームが正常に送信できるか
- 送信後のサンクスページが正しく表示されているか
- 必須項目のバリデーションが意図どおりに動いているか
PCとスマホの両方で実際に入力から送信までテストし、担当者以外のスタッフにも一度触ってもらえると安心です。
2. GA4・サーチコンソール・タグの設定を確認する
計測まわりは「入れたつもり」で終わってしまうことが少なくありません。公開直後〜1週間ほどで、最低限次の点を確認します。
- GA4でリアルタイムレポートを開き、自分のアクセスがカウントされているか
- Googleタグマネージャーを使っている場合、主要なタグ(広告や計測タグ)が正常に発火しているか
- サーチコンソールでプロパティが正しく登録されているか
- サイトマップ(sitemap.xml)が送信されているか
通常のレポートでグラフが揃ってくるのは数日〜数週間後ですが、公開直後の段階では「イベントが飛んでいるかどうか」だけでも必ずチェックしておきたいところです。
3. コンバージョン計測が意図どおり機能しているか
問い合わせ・資料請求・購入など、ビジネス上のゴールにあたる行動が、きちんとコンバージョンとして計測できているかを確認します。
- GA4のコンバージョンイベントとして設定されているか
- サンクスページ到達やボタンのクリックイベントなど、意図したタイミングで発火しているか
- 広告側(Google広告やSNS広告など)のコンバージョン設定と整合しているか
後から「3ヶ月分、CVが一件も記録されていなかった」と気づくと、打ち手の検証ができなくなってしまいます。公開直後の段階で一度テストしておくと安心です。
4. フォーム・メールまわりの「届く/届かない」を確認する
ユーザーがフォームから送ってくれた内容が、社内にきちんと届いているかどうかも重要なチェックポイントです。
- お問い合わせ内容が、想定している宛先メールアドレスに届いているか
- 自動返信メール(受領通知)が、ユーザー側に問題なく届いているか
- 迷惑メールフォルダに振り分けられていないか
- 差出人名や件名が不自然になっておらず、スパムと誤解されにくいか
必要に応じて、送信元ドメインの設定(SPF、DKIM、DMARCなど)もあわせて確認しておくと、後々のメール到達トラブルを減らすことができます。
5. スマホでの表示と操作性を確認する
多くのサイトでは、スマホからのアクセスが半分以上を占めます。PCで綺麗に見えていても、スマホで触ってみると意外なひっかかりが見つかることも多いです。
- 主要ページをスマホで開いたとき、文字が小さすぎないか
- ボタンやリンクがタップしづらい位置や大きさになっていないか
- フォーム入力時、数字やメールアドレス入力欄で適切なキーボードが出てくるか
- ファーストビューで「何のサイトか」が直感的に伝わるか
ここは担当者自身だけでなく、社内の別のメンバーや実際のユーザーに近い人に触ってもらうと、気づきが増えます。
6. 404ページとリダイレクトの動きを確認する
リニューアルの場合、旧URLから新URLへのリダイレクト設定は、SEOだけでなくユーザー体験にも大きく影響します。
- 旧サイトの主要ページURLからアクセスしたとき、想定どおりのページへ転送されるか
- 存在しないURLにアクセスしたとき、404ページが適切に表示されているか
- 404ページからTOPや検索ページなどへ戻る導線が用意されているか
公開直後は、検索結果に旧URLがしばらく残っている期間でもあります。このタイミングでリダイレクトと404の挙動を一度確認しておくと安心です。
7. ページ表示速度と画像サイズのチェック
サイトの表示速度は、ユーザー体験にもSEOにも影響します。公開前後のタイミングで、特に重くなりがちなページを中心に一度点検しておきます。
- TOPページやLPなど、画像が多いページの読み込み速度
- 明らかにサイズの大きすぎる画像(数MBクラス)が使われていないか
- 動画やアニメーションの読み込みが、他の要素を止めていないか
完璧なスコアを目指す必要はありませんが、「ユーザーがストレスなく待てる範囲かどうか」を体感で確認しておくだけでも違います。
8. 最低限のSEO・OG設定の確認
公開直後の段階では、SEOを細部まで作り込む必要はありません。ただし、最低限の設定が抜けていないかどうかはチェックしておきたいところです。
- 主要ページに、意味のあるタイトル(<title>)とディスクリプションが入っているか
- SNSシェア時のOG画像やOGタイトルが崩れていないか
- サイト名やブランド名の表記ゆれがないか
これらはあとでいくらでも書き換えられますが、「とりあえず自動で入ったまま」になっていると、検索結果やSNSでの第一印象がもったいない状態になりがちです。
9. AIを「初期チェックの相棒」としてどう使うか
生成AIは、公開直後の確認作業でもうまく使えますが、「どこまで任せるか」を決めておくと便利です。
- 文言チェックや言い回しの調整をAIに手伝ってもらう
- ページ構成や導線案のフィードバックをもらう
- チェックリスト自体をAIに投げて、抜け漏れがないか確認する
一方で、「ブランドとして使わない言葉」や「どの導線を推しにするか」といった部分は、人が責任を持って決める前提にしておくと安心です。AIはあくまで、考えるための材料を増やしてくれるパートナーと捉えるのがおすすめです。
10. まとめ:公開直後のチェックは「未来の6ヶ月レビュー」のために
公開直後のチェックは、完璧なサイトに仕上げるためというよりも、「これからの運用と検証の土台を整える」ための作業です。
不具合や計測漏れを早めに潰しておけば、半年後のタイミングで「この6ヶ月で何がうまくいったのか」「どこを見直すべきか」を、落ち着いて判断できるようになります。
作って終わりではなく、動かしながら育てていく。そのための最初の一歩として、公開直後のチェックリストをうまく使ってみてください。
- Published: 2017-06-24
- Updated: 2025-12-14
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